諦めきれない騎士への想いを心の奥底に抱えていた貴弘。 一番近くで支え続けてくれた綾子の助言を受け、 改めて自分自身を深く見つめ直し、ついに騎士へ復帰することを決断する。
騎士科へ転科する際、厳しい審査をクリアしなければらない。 ブランクのある貴弘だったが、多くの仲間に助けられながら練習を重ね、 徐々にかつての感覚を取り戻していた……。
そんな中、ふとしたことがキッカケで貴弘に恋をした少女、エリミヤ(エリー)から突然想いを告げられる。 タルトタイムでの告白という、あまりにも大胆な行動に驚く貴弘だったが、 一途でまっすぐな気持ちを受けたからにはと、誠意を持って返答する。 想いを実らせることは出来なかったが、貴弘のおかれた状況を正しく理解し微笑むエリー。 その笑顔を見てホッとしたのもつかの間、「振り向いてくれるまで頑張るから!」と エリーは走り去ってしまい、貴弘はまたもや驚かされることに。 そして、タルトタイムには平静を装っているものの、 貴弘のことが気になり仕事に全く手が付かない綾子の姿があった…。
ある日、かつて貴弘の師匠であったユリアーヌスが弟子クライドを連れて学園にやってくる。 兄弟子の実力を確かめたいと執拗に貴弘を挑発し、勝負を持ち掛けてくるクライド。 しかし、今戦うべきは他人ではないと考える貴弘はそれを受け流し、黙々と練習を続ける。
一方、ジョストへの情熱を取り戻した貴弘を嬉しく見つめていた綾子だったが、 このところタルトタイムの経営が芳しくなく頭を悩ませていた。 貴弘が学園を卒業するまではタルトタイムを維持したいと考えているものの、ため息の数は増えるばかり。 その様子に気付いた貴弘は、綾子の負担を少しでも軽く出来ないものかと考え、 ジョストの練習を続けながらもカイルに相談を持ちかける。
果たして、貴弘は無事に騎士復帰を成し遂げることが出来るのか? 綾子とエリーの、恋の駆け引きの行方は? そして、タルトタイムの運命は――。